◆4,000本の立ち木
CAD・製図用として年間200tもの紙原料からロール紙の芯が作られています。
ちなみに日本では今、一人当たりに年間200kgの紙を消費していると言われています。
この量を立ち木に換算すると、4本分の立ち木になります。
これを立ち木の数に換算すると年間約4,000本もの立ち木が伐採されています。
無駄になっていたロール紙の芯も、もとを正せば、地球の恵みである木から生まれるのです。
◆紙の消費量はますます増加傾向にあります
他の木材製品と比べると、紙消費量の割合は大変高く、世界の木材生産量の約18%が製紙に回っています。紙の消費量は、大量消費国30カ国平均をみても前年比3%増が記録されており、また、途上国での紙の需要は今後10年間で300%増が見込まれています。
世界一の紙消費国アメリカと同等量の紙をこのまま消費すると仮定した場合、その量は現在の8倍となり、この需要を満たすには森林伐採量を7倍に増やす必要があります。
しかしこのままで森は大丈夫でしょうか?
◆森林減少の数値
地球表面の約70%は海で、残りの30%は陸地です。この陸地のうちの約30%が森林で面積はおより38億7000万ヘクタール(日本の面積の100倍)といわれています。今この森林が急激に減少しています。
1960年〜1990年の30年間で地球の森林面積は約30%減少。
1990年〜1995年の5年間の森林消失量は6450万ヘクタール(日本の面積の約1.7倍)にのぼりました。
このままの消失が続いた場合、途上国の森林面積は0となり砂漠化してしまいます。
◆紙の需要と森林伐採のアンバランス
グリーンピースの発表によると
『毎秒サッカーグラウンド1個分の森林が消滅している。』
反面、世界各地で行われている植樹活動の成果は、
『森の再生には100年という長い年月が必要』と言われています。
植林のスピードと、森林減少のスピードのアンバランスは明確です。
今、私たちには早急な紙の消費量抑制策が求められています!
◆設計の現場から紙を無くせますか?
紙の消費抑制は重要です。しかし、製図用紙などの情報用紙を世の中から無くしてしまうのは不可能です。設計現場では、プロッター用紙が常時活躍しています。
保存性やデータ移動であればデジタル納品も可能ですが、実際の現場では、「紙」と「人間の目」で細部まで確認出来てこそ完成度の高い業務に繋がるのではないでしょうか。
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